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里山エッセイ



街路樹

彼岸花があぜ道を赤く彩り始めている。
今年は落葉の季節が早い。
先の台風12号で葉っぱが痛んでいる。
文化の森の入り口、橋と続く欅の並木も、
校庭の桜並木もすでに枯れ葉を見せている。
わが家の近くの雑木林も庭の木々も。


間もなく団地や公園のあちこちで、
ごつごつの幹だけ残されて木々が裸に変身する。
”裸になってしまいましたよ。恥ずかしいです”。
街路樹のつぶやきである。
植物の生態を良く知る友人が言った。
「剪定された木々の姿、あれはもはや生き物の姿ではない。」
鋭い的確な指摘である。


確かに強制剪定は自然の姿とは程遠い。
しかし、役所は今の方針
「いや迷惑の種は事前に積み取って、快適な暮らしのお手伝い。」
「コンクリ-ト道路に舞う落葉を誰が掃除する?
街路樹の近くに住む人は、毎日掃ききれない落ち葉に悲鳴」
「町中では張り巡らされた電線につかえてしまう。
狭い道にまではみ出せば視界を遮り交通障害。」
「何より丸裸の方が新芽のためになるのです。」と。

 
常々、徳島は街路樹が余りにも少ないと感じていたが、
その比率が全国ワ-スト10に入ると言う。
数十年前、徳島駅で見上げた空近く、
細くて長い棒のような木の頂に、わずかに広がる葉っぱ、
ヤシの木の不釣合いは今も変わらない。


《こんな街に住みたい》
厳しい夏の暑い日々に、道行く人が木陰に憩い、
風の揺らぎに癒され、緑滴る涼しい街に。


狭くとも、植木枡はたくさんの生き物のすみかとなり、
コンクリ-ト下の地下に長く延びた根は地下水を貯え、
蒸散作用で涼風となる。
街路樹の効用は計り知れない。


感性をおきざりにした剪定を見直して欲しい。
剪定だけではなく、徳島のまちにふさわしい樹種も選びたい。
めんどうなことはしたくないと役所は苦情から逃れるのではなく、
市民は個人の迷惑だけを言い立てるのではなく、
まずは私たち市民が智恵と工夫を凝らし、
景観生態学や植物学などの専門家と、さらに行政が力を合わせて
共同の作業を進めるように話し合いたい。
街路樹から私たちの自然観を問い直し
住みたい街づくりにつながるきっかけにしたい。





八木正江

                       里山の風景をつくる会 理事 
      地球温暖化を考える-市民アクション2011-徳島代表  

2011年9月21日(水) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より


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