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里山エッセイ



写真家荒井賢治さん

レンギョウにミモザ、エニシダ。
黄水仙に菜の花、みつまたの花。
春の黄色あふれる佐那河内、
昨年11月に亡くなられた
荒井賢治さんの写真展を見た。


誰をも惹きつけてやまない、
まこと不思議な写真の数々であった。


どうしたらこんなにやさしい写真が撮れるのだろう。
写真の中のおじいちゃん、おばあちゃん、子どもたち、孫たちが、
そして犬たちもみんな笑って話しかけてくる、
見る人の魂に話しかけてくる。
写真の中のどの人たちとも、
目と目が合って思わず笑顔、心が触れ合う。
荒井さんの真摯な生きざまが見え、
故郷山河への深い祈りがある。
「ふる里に抱かれて」の意を誰もが素直に受け止めた。


会場を訪れた去る3月24日写真展のその日、
荒井さんの妻・荒井由子さんの講演があって、
会場を埋めた人たちの心に響いた。
会場の人々は涙した。
「最後まであきらめない人でした。
生前けんかばかりしていたのにと笑われますが、
伴侶であると同時に、一人の人間として
私は荒井を心の底から尊敬していました。」
「命の最期にふるさと佐那河内のことを
何度も何度も口にしました。
桜の花咲く4月8日生家に戻ります。
どうぞ皆さん、そんな荒井を迎えてやって下さい。」
4月8日は花祭り、釈迦誕生の潅仏会の日である。
その日に荒井さんを迎える事は、
写真家荒井賢治さんへの最高の餞となるだろう。


胃がんと闘いながら県内の農山漁村の隅々にまで足を運び、
撮りためた作品は数万点を数えるという。
「私の想像は見事に外れ、山での暮らしの素晴らしさを
笑顔で語ってくれた---」とあるが、
その中から137点を選んだ写真集
「限界集落 ふる里に抱かれて」をぜひ手にしたい。


私たちの心象の奥深く形成された内なる自然・ふるさと、
自然との一体感、永劫回帰、いのちあるものとの対話・・・。
荒井さんの写真から誰もが、
自分を育くんでくれたふる里と共にあることに、
はたと気づいたのではないだろうか。


 
 
 
 
                                      八木正江
 
                            里山の風景をつくる会 理事 
          地球温暖化を考える-市民アクション2012-徳島代表  

             2012年 4月4日(水) 徳島新聞夕刊 「ぞめき」より


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